そんなイタリアの結婚式は日本とどう違うのか? 流れを追って説明いたしましょう。
■市役所か教会か?
イタリアでは結婚を、「市役所」で簡単にすませる方法と「教会」でする方法があります。市役所でする場合は、費用もかからず、もし、離婚をすることになった時に手続きが簡単! バチカン王国に縛られず自由に自分達のスタイルで式を挙げるという意味で、イタリア人カップルの間でも増えています。とはいえ、日本のように「婚姻届」を出せばOKというレベルでの簡単さではありません。
まず市役所に行き結婚の申請をすると、市役所の壁に「名前と住所、生年月日、職業」を書かされ、○○と××は結婚する意を公表されるのです。「結婚反対!」「結婚詐欺だ!」などの異論がなく無事2週間が過ぎれば、市役所の中で、市長さんと証人立会いのもと、15分ほどの簡単な式で紙にサインをして終了。
誓いの言葉+指輪の交換もあり、ウェディングドレスではないけれど、似たような白いドレスを着たりもします。
一方、カトリックの教会で式をする場合は、上記の紙は市役所と教会の両方に貼り出され、さらに神父さんからの「結婚の心構えのコース」を受けなくてはなりません。「結婚するということはある種の契約である」「一生愛し続けていかれるか」「お互いに尊敬し合い、ありのままの姿を愛することができるか」「困難があったときはどうするか?」など約7回にわたる神父さんとの面接のようなものです。
グループ面談の場合もあれば、プライベートの場合もあります。
神父さんとのこのコースの後、自分の気持ちに不安があり、結婚を取りやめたカップルが実際にいたりするようです。
ちなみに離婚歴のある人は教会で式を挙げることはできません。
さて、法的な準備とは別にセレモニーの準備も大変です。
■会場選び
まずは会場ですが、こればかりはさすがイタリア。選択肢がいっぱい! トスカーナの丘にはかつて貴族達が住んでいた豪邸が今は、セレモニー会場として使われているところが多いのです。丘の上に聳え立つ豪華な大豪邸は、プライベート・チャペルをはじめ、レストラン、プール、宿泊施設がそろっているので結婚式にはぴったり!
■Lista di Nozze!(リスタ・ディ・ノッツェ) 贈り物リストとは?
日本では招待客は式場にご祝儀を持参しますが、イタリアは基本的にプレゼント! 台所用品から、寝具まで、欲しいものを具体的に指定してリストにして送るといったもの。すると結婚式1ヶ月くらい前から、家を訪ねて少しずつプレゼントが贈られてくるのです。もちろんリストにはいろんなお値段のものがあり、そこから選ぶことが可能。しかし、このシステム、披露宴の費用はすべて、主催者側持ちになるのです! イタリア式結婚式は出費が痛いですね。
■結婚式当日の流れ
プレゼントなどは式前までに渡されるので、当日は受け付けの人なども特に必要なく、ワイワイと人が集まってきます。高級車に乗って豪邸の門から到着する新婦の姿はもう映画の世界そのもの。完璧なシチュエーションで現実のものとは思えないほど美しい。
チャペルでの約1時間半の式を終え、ライスシャワーで祝福したあと、カップルがプールサイドなどで写真撮影をする間、招待客は美しい洗練されたお庭に用意された、スプマンテ(発泡白ワイン)とアペルティーヴォ(おつまみ)を楽しむのです。
夕食の席に到着した新婚カップルを拍手で迎え20時半ごろから夕食スタート。日本のように、親戚や友人のスピーチや出し物はありませんし、司会者もいません。しかしおしゃべり大好きなイタリア人が集まって「シーン」ということは決してなく突然「よっ!新婚!おめでとう!」「バーチョ! バーチョ!!(キス)」と大声で言う人がいれば、カップルは皆の前でキスをして返事をするのです。
お食事はイタリアン・フルコース。前菜、パスタ、お魚、レモンシャーベット、お肉、フルーツ、ケーキ、エスプレッソ。一通りの食事が終わり、だいたい23時ごろにはお開きモード。しかしこの日、最終的には深夜2時までパーティーは続いたそうです。