それでは、さっそく順を追ってご説明いたしましょう。
保育園(アジーロ・ニード)asilo nido: 2−3才
幼稚園(アジーロ・マテルナ)asilo materna: 3−6才(3年制):
この二つは義務ではないため私立の場合が多く、結構な費用がかかるそうですが午後まで預かってもらえるので、共働きの多いイタリアでは多くの子供達が通っています。
小学校(スコーラ・エレメンターレ)scuola elementale:6−11才(5年制)
日本と違って5年制です。ほとんどが公立校に通うため受験などはありません。1クラス15名から20名程度。同じ担当の先生が5年間一緒です。朝8時から始まり13時に終了。月曜から土曜日まで。午後の授業はなく昼食は皆家で食べます。
スクールバスなどはあるものの「子供を愛してやまないイタリア人」、多くの親達が学校の送り迎えをしています。仕事のお昼休みに子供を迎えに行って、家でご飯を食べて、仕事に戻るといったハードなスケジュールを親達はこなすのです。
中学校(スコーラ・メディア)scuola media:11−14才(3年制)
中学も基本的に8時から13時で学校は終了。中学生で落第させられる生徒も多いようです。
高校:14−19才(5年制):
この辺から日本と違ってきます。中学で義務教育が終わり、昔はこのまま仕事に就く人も多かったようですが、最近はほとんどが高校へ。大学へ行くことを前提とした「普通高校(リチェオ)liceo」
5年制と、専門技術を勉強し卒業後はすぐに仕事に就くのを前提とした、「専門高校(スコーラ・スペリオーレ)scuola
superiore」(3年+2年制)に分かれます。専門高校は3年が終わった時点で試験を受け希望する生徒はさらに2年間学び高い技術を身につけます。
何よりも日本と違うのは、高校を卒業するのに国家試験「マトゥリタ」に合格しなくてはなりません。この試験の結果により、(医学部や人数制限のある一部の学部を除き)大学の入学資格も与えられます。重要な試験なので高校の最終学年はその試験対策も行われます。試験は数日間にわたって行われ、専門書持込可で4時間に渡って論文を書かなくてはならなかったり、口頭試験なども行われる厳しい内容です。
大学(ユニベルシタ)Universita:19−30才くらいまで
イタリアの学校は基本的に市立、公立、国立で、私立が非常に少ないため受験をして、○○大学へ! といった観念がないようです。だから、入学するために予備校に通うなどはありません。むしろ家庭教師などは卒業試験や進学試験対策のためにあるのです。
高校を卒業すれば、入学資格が与えられるので、仕事が見つかるまでとりあえず大学に在籍したりなど、その人数は相当なもの。厳しい数々の試験にパスをして、卒論を書き上げ、卒業するのはとっても難しく、単位欲しさに、教授に媚びる女子学生なども出てくるほどだとか。もちろん教授も丁寧に全生徒のフォローが出来るはずもなく、規定の年数(5年間)で卒業できる人はほとんどいません。経済的な負担などの理由に、次から次へとドロップアウトする学生も。学部にもよるが、相当優秀でも25歳くらいで卒業、27、28才で普通、30までには卒業したい! といった感じになるのです。
当然就職は不利になります。それでも頑張ってめでたく卒業する人たちはイタリア全体の6〜7%と言われています。これでは「大卒」の重さが、あまりにも他の国と違う!「大学院卒」と同レベルと言ってもいいでしょう。
そこで、もっと短期で大学を卒業できるようにと2001年にイタリアの学校制度が変わり、3年+2年という制度になったのです。
3年のコースは短めな卒論で5年制より簡単に卒業できるようになりました。大体3年半から4年くらいで卒業する人が多いようです。そして、従来の5年制を卒業した人々は、医者、弁護士、教授、公認会計士、公証人など、「資格」を必要とする、世間で「先生」と呼ばれる称号の付く仕事に就く人が多いのです。
そんなわけで、日本人が「私は大卒で、仕事を7年間しています」などというと「え! いったいいくつなの?」と驚かれたりするのです。