Il Bisonte (イル・ビゾンテ)
留学生(学校体験者)インタビュー
内田好美さん(留学時:32才)
留学期間:(2010-2011年)10月〜6月 1年間の コースを修了。
日本でも版画教室に通われていたという内田さん。今回は仕事を辞め本格的に勉強しに留学されました。将来は版画のお教室を開くことを夢に。
いつもニコニコ、とても丁寧な内田さんは学校の先生や、アパートの大家さんからも大人気。
そんな内田さんに約1年間の留学の感想を聞いてみました。 (山川)
何故イタリア・フィレンツェに留学しようと思ったのですか?
日本とはまた違ったおもしろさがありますし、学校も多彩で興味があったからです。
イタリアの雰囲気が好きで、イタリアをテーマに制作したいと思いました。学校を決めた時点でフィレンツェに決まったのですが、フィレンツェは「芸術の町」で、アートを学ぶのには最適でした。
Il Bisonte校に留学することを決定されたきっかけは?
高名なアーティストたちがここで制作されたので、興味を持ちました。場所も落ち着いたところのようだったので、安心して勉強できると思いました。

 今後、版画を専門的にやりたいと考えていて、経験と高度な技術を身につける必要があると思ったからです。専門学校なら短期間でも充実して勉強できると思いました。
学校はいかがでしたか?
すごく楽しかったです。クラスに馴染めるか最初は不安でしたが、徐々に皆仲良くなり、最後は兄弟のようでした。
学校の先生はどうでしたか?
先生方には大変お世話になりました。丁寧に、徹底して教えていただきました。片言でも、嫌な顔ひとつせず言いたい事を汲み取っていただいたので、コミュニケーションも問題ありませんでした。また、惜しみなくアドバイスいただきました。
クラスの人数、日本人率はどうでしたか?
言葉の問題はありましたか?
増減がありましたが、12人程のコースで、大半がイタリア人でした。日本人率は3割でした。
言葉は最初不安でしたが、イタリア語基礎を勉強し、専門用語を覚えれば、特に問題はありませんでした。日本人の友達にも助けてもらいました。友達もゆっくり話してくれました。
どちらのコースをどのくらい受講されましたか?
学校での一日のパターンを教えてください。
800時間のコース、平日2時から7時までです。
2時から自分の机で作業開始、5時から6時の間に30分ほど休憩をとり、学校のキッチンでコーヒーをつくったり、近所のバールへ行ったりしました。休憩は基本的に自由でした。7時前に片付け、それから帰宅でした。
満足のいく作品は作れましたか?
 わたしの場合、作品数が少なくなりましたが、納得のいくまで密度の濃い物が作れました。
  
普段はエッチングがメインの銅版画で、作品が3つ、特別授業でしたエングレービング、メゾチントがひとつずつ、木版画3つ、シルクスクリーンがひとつあります。作品テーマや使用する技法は自分が決めるので、自由に作る事ができました。
学校での思い出深いエピソードがありましたら教えてください。
授業外で、皆と美術館や、先生のお宅に行く事があり、遠足のようで楽しかったです。  学校でバーベキューをしたり、パスタを作ったりしたのもよい思い出で、こちらもイタリア料理の勉強をさせてもらいました。また、和食を作って皆に食べてもらいました。
フィレンツェの感想をお願いします。治安面はどうでしたか?
わたしの滞在中には、特に事件が起きたなど耳にせず、安心して暮らしていました。早朝や夜遅くには出歩かなかったこともありますし、危険を感じたことはありませんでした。
細くて薄暗い道を歩くのも避けていました。
美術館など行きましたか?
フィレンツェには美術館、博物館がたくさんありますので、amici degli uffiziの会員証を作って、通いました。(いつでも優先的に入館できるのでお得でした。)
個人的には、マリーノ・マリーニ美術館と考古学博物館が好きでした。
生活で困ったことなどありましたか?
基本的に自転車を使わない生活でしたので、買い物をたくさんするときは大変でした。 コンビニもないですし、欲しい時に欲しいものを手に入れるのが難しかったです。
自販機はお札が使えなかったり、おつりが出ない機械だったり、不便でした。 おつりをごまかすお店のひとがいるので、要注意です。
留学してよかったと思いますか?どうして?
学校での勉強はともかく、日常生活でも異文化を経験することができてよかったです。留学しなかったら一生出会わなかったであろう人たちに出会い、いろんな体験ができました。外側から日本を見る、という事もできました。
留学前と今では何か変わりましたか?
もちろん、学校へ行って技術は身に付いたと思いますし、イタリア的感性も加わったのでは、という気がします。  日常でも、古い物は大切にする、くよくよしない、電気を節約する、作れるものはなんでも作る・・・といった生活スタイルが身に付きました。 
留学期間中一番うれしかったことは?また、一番悲しかったことは?
うれしかったことーかけがえのない友達をたくさん得た事。 悲しかったことー友達との別れ。
フィレンツェウェブ・ネットを通じてご留学されていかがでしたか?
いろいろご相談にのっていただいたし、現地でも何度かお会いできてすごく助かりました。現地にいらっしゃるので安心感がありました。
これからの予定は?
版画をずっと続けていき、いずれは個展をしたり販売したりしたいです。目標は10年以内に工房と教室を開く事です。
これから留学をする人へのアドバイス。
どんな内容で、何を得るかは本人にかかっています。「留学すると、きっと楽しい、成長できる」を信じて、前向きに動いて行く事が大事だと思います。外国人との縁も、現地で出会う日本人とのつながりも、その後もずっと宝物になるかと思います。
ありがとうございました!!(2011年6月 山川)
内田さん。学校の工房で。
アパートの居間を描いたイタリアにおける最初の作品。技法はエッチングとアクアチント、 どちらも腐食時間を厳密に計り、段階をつけて表現することを 学びました。
フランス、ノートルダム大聖堂のファサード。同じくエッチングとアクアチント。
アクアチントは腐食時間を長めにとり、一度黒くしてから表面を磨いて陰影や石の質感を出そうとしました。
スイス、アルプスのハイジの家。木版画。小学生依頼の木版画ですが、
細部まできちんと表現したいと思いました。
クレモナのドゥオモ。シルクスクリーン、(5色)下絵にクレパスと絵の具を使いました。「ストラディヴァリの街」を表現したいと思い、色彩もレトロで落ち着いた感じにしました。

内田さんのフィレンツェお薦めスポット。  

トラットリア-Bordino(地元のひとで賑わうアルノ川の向こう側のお店)  (http://www.trattoriabordino.it)
本屋-Babel(サンタマリアノベッラ教会近くのアート本を扱うお店)  

パニーニ-Oil Shop(Via San Egidioの学生たちが列をなすお店)


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